「人魚と過ごした夏」蓮見恭子さんはスポーツ少女物語がお得意ですね

アーティスティックスイミング。難しい言葉ですなぁ。シンクロナイズドスイミングも取っつきにくい言葉でしたが、シンクロと短く言うのが定着して、そちらはスグに美しいスポーツ種目の絵が思い浮かぶ、馴染みのワードになったのに。ファッションアイテムみたいに、言葉をどんどん変えるの、あんまりせんといて欲しいんですけど。

まあ、より的確な表現で、そのスポーツの内容などをわかりやすくする、という意図は分かりますが。

隆祥館書店の推薦図書になっていた、この「人魚と過ごした夏」。

二村店長はシンクロナイズドスイミングの元日本代表という素晴らしいバックボーンのある方なので、ご自分の好きなジャンルということでの「推し」かと思いきや、この著者・蓮見恭子さんに取材され、かなり協力をなさっていたのですね。そりゃあ、本をオススメしたくなる気持ち、充分納得です。

二村店長も蓮見さんも大阪の方。私も結構長く大阪に住んでいたことがあるので、今回は慣れた言葉を端々にはさみますね。

小説の舞台も大阪で、電車路線なども私には身近で、余計にリアルに読めました。

どんなジャンルでも、追求すれば、いろんな問題が出てくるのでしょうが、さすが二村店長の教示、ずっとプールで塩素の水に浸かっていることによるお肌のトラブルなど、「へえ~~~」と思えるネタがポイントポイントに出てきて、いろんな意味で面白かったっす。

華やかなコスチュームや独特のヘアスタイルとシニョンで、観る者に夢を与える競技ですが、水中はホンマに大変そう。白鳥の足を想像すれば、そりゃそうや、というわけですが。

女子高生の揺れる乙女心や、オリンピックを目指すアスリートのハードな生活ぶり。いろんな興味津々をてんこ盛りで提示してくれて、とっても楽しく読めました。

孤高のぼっち JK が、また、イイですねえ。私、西島由愛ちゃん、大好きです。

どうぞ、読んでご確認くださいませ。