「語学の天才まで1億光年」私の新しいバイブルになりました。

この本の小さな広告を新聞紙上でみつけたのは、確か9月の上旬でした。

「絶対入手すべし!」

と心に決め、馴染みの本屋さんに行ったところ、店頭になく、入荷には時間がかかる、と言われました。領収書によれば、2022年9月17日に私の手元に届いています。

それから、読みたくて読みたくて読みたくて・・・

なんだかんだと横槍が入っている間に、大きな新聞広告で《絶賛されている》の文字を見た時、”イカン、遅れをとってしまった”と臍を噛みましたが、後の祭り。

万難を排し、ようやくじっくりこの本を読めるようになったのが10月の上旬。読了した今、幸福感に満たされています。こんな素敵な本を積読していた自分を呪い、同時に、初版を買っておいた自分の慧眼(自画自賛!)に拍手です。

語学講師として、そして本を愛する者として、こんなにワンダフルな書籍はありません。もう、著者の高野秀行さんに多謝感謝! 上梓までにかかった膨大な労力に心から敬意を払い、御礼申し上げます。

冒険・探検のワクワク感がたまらない青春エッセイであると共に、語学の専門家でもここまでの洞察力はないだろうと思われる、体験に基づいた明解な言語学専門書に匹敵する一面も。もうもう贅沢な1冊です。

言葉はアプリに頼って簡便にすますより、絶対学んだ方が面白い。高野さんのように多くの言語に手を出せる才能のある方は、そうそういないでしょうが、少なくとも一言語くらいは外国語を勉強し、その国の文化に触れることは、絶対あとあと役に立ちます。

私も海外旅行に行くときは、コンニチワとアリガトウにあたる現地語だけは、なんとかして覚えて使います。それでも高野秀行さんの「学んだ言語は25以上」には及ばず、20か国語足らず。もう忘れたのもあるし、発音はおそらくいいかげんだし。

ただし【相手が喜ぶことをする】という私の信念の通り、使えば必ず相手が「ハッピーな表情」を見せてくれます。高野さんが書いていらっしゃる、現地語はその国でサバイバルになれる《魔法の剣》に間違いありません。

冒頭の「驚きの海外英語初体験」で、すっかりハートを鷲掴みにされることでしょう。衷心よりお勧めしたい名著です。