父・辻仁成と息子のイカした関係、コロナ禍のパリでの3000日の記録
シングルファザーになった著者が、45歳も年齢差のある息子を、父となり母となり、10歳から大学合格までを共に生きた、愛情の記録。著者にとっては異国でも、息子にとっては母国でフランス語が母語で。複雑な要素も美味しい料理で丸め込まれる?
愛してやまない本のこと、言葉のこと、そしてドイツに関することを綴ったブログです。
シングルファザーになった著者が、45歳も年齢差のある息子を、父となり母となり、10歳から大学合格までを共に生きた、愛情の記録。著者にとっては異国でも、息子にとっては母国でフランス語が母語で。複雑な要素も美味しい料理で丸め込まれる?
林真理子さんが「どうしても描かずにはいられなかった」愛の「奇跡の物語」。膨大な著書数を誇る林さんの、なんと2冊目の《書き下ろし》です。極秘に書かれた物語というだけでも、読者の好奇心をそそります。
週刊誌に書かれたトンデモ話。芸能界のゴシップや政財界の権力争い。それらの醜いスキャンダルが、表沙汰にならないよう密かに葬るという、闇のヒーローのような仕事師・日本リスクコントロール社長・寺尾文孝氏。氏の武勇伝をどうぞ。
40歳を目前にして、人生のリセットと家族のリフォームを思い立った著者が、1年間の大休暇を宣言して、日本を脱出。美しい自然と豊かな伝統と古き良き価値観が当時もまだ残っていた、アメリカ/イースト・ハンプトンで母子4人が過ごした、幸せな日々の物語です。
「年をとったおまえを見たかった。見られないとわかると残念だな」こんなセリフを配偶者や恋人に言われたら。亡き夫の想い出に囲まれ、かつての記憶が不意打ちに現れては、涙に暮れる。作家ならではの感性ではなく、多くの人が同じような喪失体験を味わっています。
戦争体験、女優デビュー、人気絶頂期に国際結婚し日本を脱出、フランス人夫との日々、娘との関わり、一流文化人との華やかな交流・・・波乱万丈が服を着て歩いているような、しかもその当人がすこぶるつきの美女となれば、もう興味は尽きません。名著です。
林真理子さん「あの時こんな会話がなされていたのだ、こんな駆け引きが。こんな過ちが。初めて知る真実に戦慄する!」 佐藤優さん「危機管理が混乱を極めた状況での専門家の奮闘が岡田晴恵氏の視座から強い熱量で記されている。圧倒された」 この国の罪と病!
小説の力を思う存分味わえる、あったかいのに力強い「名作」です。外国人に対して、なんとなくでも《違和感》的なものを抱いている方には、強くおすすめしたい1冊。ボリュームはありますが、ぐいぐい惹き込まれ、充実した読書を楽しめること、保証いたします。
高貴な方々の縁談には、個人の自由意思は尊重されない。小室眞子さんがいみじくもおっしゃっていたお気持ちが、端的に描かれた「歴史小説」です。主人公伊都子の古風な考えは、実は今も政権を握る多くの男どもにとっての理想なのかもしれません。
フワフワと浮ついた恋愛ではなく、人間の業や打算やずうずうしさ、一方でとてもピュアな精神など、実に奥深く遠大な恋。林真理子さんは《ちまちました》と表現していらっしゃいましたが、私にとっては、ある意味ものすごく「リアル」な内容でした。タイトルにふさわしい壮大な恋愛小説です。