2022.02.22の天声人語から

カルロス・ゴーン被告の日産自動車在籍時の専横ぶりが、現在、裁判で取り上げられているという今朝のコラムを読んで、今、読み進めている平野啓一郎氏の「ある男」を結び付けました。金正恩・プーチンといった独裁者について、思いつくまま綴っています。

感動の歌集 滑走路 萩原慎一郎

俵万智さんをして「今、もっとも感情移入してしまう本」と言わしめる、口語短歌の傑作集。苦難の中、希望を歌に託した魂の絶唱が、胸の奥に染み入って聞こえてきます。もっと生きて、もっと素晴らしい言葉を紡いでほしかった。作者の早逝があまりに残念です。

「させていただく」の使い方 言語学の教授が新書で説明してくれました。

本日は既に退勤させていただきました。あるいは、ご相談させていただきたく存じます。違和感ありますか? 多用しているクチですか? 相手への敬意より、自分のために敬語を使っていることが、実は最近増えているようですよ。読んでナットクしてください。

圧巻の闇社会小説「テスカトリポカ」

あまりにブラックな世界を《小説の世界》だからこそ書けたと思いたい、直木賞受賞作にしては異色の作品と言えるでしょうか。審査員の先生方は「グロイ」表現に辟易されたのか? 私はかなりワクワク読み終えることができました。

警察小説の旗手・佐々木譲による長編「抵抗都市」

日露戦争に「負けた」という仮定による、大正5年の東京が舞台。ロシア統治下で、国を揺るがす陰謀の幕が開く。警察小説の旗手が、正義の警察官・新堂を主人公に据えて、自在に読者の好奇心を揺さぶります。スパイ小説と言っても通じる、歴史改変小説です。

陽陽介護という現実

オミクロン株が猛威を奮っている昨今。ワクチン接種希望者の電話も、いささか殺気立っています。コールセンターで勤務する私が、こんな愚痴を書いてしまうのはご法度かもしれないのですが、現状を知っていただきたく、あえて書かせていただきました。