NEW

非正規雇用者に特に贈りたいバイブル「未明の砦」太田愛さんの力作です。

この伏線だらけで複雑なストーリーを新聞小説として世に出した太田愛さん。もう、ただただ脱帽です。

深く読めば、大半の日本国民を愚弄しているともとれる表現が時々あり、惰性で生きている私には、弱いジャブではなく、もうアッパーカットなみの衝撃。ホント、声をあげなければ駄目ですね。

ここまで誇張された工場ライン労働が、実態に即しているのか、現実はそれほどでもないのか、私にはわかりません。

私には、バレンタインチョコ対応の臨時増産で、2週間限定でベルトコンベアの仕事をした経験がありますが、「機械に自分が従う」感覚がイヤでイヤでたまりませんでした。

世の中に出回っている高品質低価格の商品群が、あのような非人間的な労働の上に成り立っているリアリティ。インバウンドが盛況なのももっともです。モノもサービスも、多分、今の日本はアジアで最安値に近い。

決心したことがあります。日本国憲法をもう一度ちゃんと読もう。虎と翼という素晴らしいドラマのお陰で、同じ意識を持つ方が増えているような気がします。

「俺たちは、心と感情を持った生きた人間なんだ」そう、国民こぞって意思表示する必要があります。